マイベアノミクス

ミレニアル世代のビットコイン資産運用ブログ

下落相場でのポジショニングは短期トレード?それとも長期HODL?

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現在の仮想通貨全体の価格下落の要因は、規制強化による当面の不安定な状況がボディブローのように効いてきている。そこに輪をかけて、税金納税のための換金売り、原資目減りのため損切りラインを割ってきた頃合いであったり、不安が不安を呼んで換金売りが加速していること。そして、買い支えのない新規参入組の減少、ハッキングによる売り(狼狽売りを見越した売り)などのネガティブな地合いが続いている。

 

振り返ってみると、昨年初盤のイーサリアムバブル、中盤のアルトバブル、後半にかけてのビットコインハードフォークバブルという流れだった。それぞれ乗り遅れまいと我先にという心理が新規参入組とともに行け行けドンドンの相場を作っていた。

そして、一連の相場がバブルによって膨れ上がっていたことで、ICOにも大量の資金が流れる構図となっていた。それが新たなバルブを作り出していた原因だったのだろうが。

正念場に差し掛かる仮想通貨市場

直近の動きは、バブル縮小曲面が徐々に鮮明になるにつれて、利益確定や大口の投げ売りも現れだした頃だ。まだまだ含み益を抱えている投資家がギリギリのところで粘っているのが実情かと思う。

仮想通貨の市場は、個人投機家、投資家の短期の売り買いが中心で、やはりファンダメンタルズによる影響が大きい。サイクルも早く、売り買いが活発で、上位の銘柄の入れ替わっていくスピードがころころと変わる。ここで、効率的な資金サイクルを保つには需給とトレンドをみる判断力だろう。

トレーダー勝利の市場

上昇相場では、何を買っても上がる訳で、トレードというテクニックに頼らずとも、ただただ推し銘柄をホールドしておけば何も問題なかったが、下落局面では、ショートを仕掛けて見たり、売り上がり買い下がりなどトレードの腕が試される。

しかし、素人が下手に手を出してしまうと、プロの掌の上で踊らされて、さらに資産を失い撤退を余儀なくされてしまう。

 

ここ最近の、市場動向は、一部の人しか勝者がおらず、食い合いの形相だ。多くの人は、バブルで売り抜けれず、後悔の末の狼狽売りに走ってしまう心理状況にあると思う。

直近の相場トレンド

ここで、最近の相場の特徴からの気づきをまとめておきたいと思う。

まず、規制の影響が大きいことから、ICO銘柄だけでなく、プロジェクトの国籍がある仮想通貨は売られる傾向が強いことが分かる。

例えば、アメリカ発のプロジェクトであれば、当然、米国の規制当局の方針に従わざるおえないので、規制の影響をもろに受ける。仮想通貨は世界中で取引されているので、それを見た投資家は、資金を撤退させる。中国や、日本も政府の動向に相場が影響されている。

そのため、今は、国の色がない仮想通貨は規制の影響を受けにくい。証券でなく、コモディティ扱いのビットコインに資金が集まりやすい状況だ。

仮想通貨のトレンド転換はいつなのか

しかし、この状況も永遠に続く訳ではない。

ビットコインも下落しているが、アルトコインのほとんどは、バブル期水準以下で取引されていて、既に割ってはいけないポイントを超えているものが多くなってきている。

相場の底打ちは、見えないが、パニック、狼狽売り、失望が近い頃かもしれない。(後になって見ないとわからないポイントだけど)

仮想通貨のポジティブニュース

こんな中でも、海外からはポジティブなニュースも届いている。

例えば、「フェイスブックがICO以外の仮想通貨広告解禁」では、規制のショックから冷静に戻るタイミングを伺っているようにも感じる。仮想通貨は、詐欺もありICOなどの法的に不明瞭な扱いがあるが、全てのプロジェクトが悪ではないし、むしろ経済政策として活用していくべき技術だという扱いもされ始めている。

 

またAndreessen Horowitz3億ドル暗号通貨専門ファンド設立」のニュースはビッグニュースだと感じる。ここでは、2013年から暗号通貨投資を始めて、未だ売却をしていないと語っている。

イグジットはプロジェクトが成功した暁に行われる長期投資を目指しているとのこと。

このスタンスには、投機と投資の違いを感じることができる。

仮想通貨の取引の多くは、デイトレードや個人投資家によるトレードだけど、ファンドはスタンスが異なる。基本的には、リサーチして将来性のあるプロジェクトにまとまった金額を投じる。そして、進捗をみながら都度投資を続けて、短期で売り抜けることを目的とせず、必要ならば、人材を紹介したり、事業の進捗を支援することでフォローしながら育てる。もちろん厳しい時期を乗り越えなければならないことは承知の上なので、とことんイグジットまで付き合うのがファンドのやり方である。今回のインタビューでも、現在もリップルをはじめとした投資先のトークンを売り抜けておらず、どんな投資も5年から10年にわたってポジションを維持していく考えであることを語っている。

そして、印象的だったのは、BasisMakerなどのステーブルコインへの投資が、暗号通貨への役割がメインストリームに出る重要なアイデアだと思っているということ。そして、プロジェクト同士がライバルになるケースよりも協力関係を築いてパイを大きくしていく方向につなげていくことを目指していくとのこと。

また適格投資家向けの仮想通貨に参加していることなど。

 

ファンドによる長期投資はプロジェクトの成功まで付き合うということ。これは、トレードでの投機とは異なるスタンスである。もちろん失敗するプロジェクトもあるが、10倍以上のリターンを狙うアーリーステージからの投資は一発当たれば大きく逆転することが考えられる。

今後、このようなファンドの動きが加速することで、資金の集まるプロジェクトは必ず現れる。今までの個人投資家のマネーとは比べ物にならない規模の金額が集まるとともに、短期で売却されないため、安定と相場の底上げが期待できる

まだまだプロダクトがリリースされていなく、これからの仮想通貨市場。応援できるプロジェクトは、長期的に付き合う覚悟で成功の果実を味わうまで待ってみるのも楽しみになるだろう。

短期トレードばかりが投資の王道ではない。自分にあったスタイルをみつけることも大切だと思う。