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ミレニアル世代のビットコイン資産運用ブログ

テザーのお金は汚れたお金!?反社会勢力にマネーロンダリング仮想通貨の闇

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仮想通貨はなんとなく怪しい怖いというイメージがついて回るけど、それはハッキングや、詐欺、マネーロンダリング、違法な資金が仮想通貨を通じて行われているという指摘があるからだ。

マネーロンダリングという需要

この意見を真っ向から否定することはできない。事実ビットコインの需要が上がったのは、富裕層の参入から始まっている。この参入という意味は、投資ではなく、マネーフライトに利用されたという経緯のことだ

過去に、キプロスという小国が財政破綻の危機に陥った。国の破綻が意味することは、その国で使われる法定通貨の価値が無になるということだ。

そこで、富裕層は、資本を逃避させる方法としてビットコインを選んだ

捕捉すると、どこの国も自国から外国への送金というものが事実上厳しく規制されていて、自由にお金を移動することが出来ない。日本でも、外為法により海外旅行へ行く際には、手持ちの現金は一人あたり100万円相当と決められていて、それを超えると申告が必要となり、多額の現金を外国に持ち出すことが厳しく管理されている。

また、最近では日本の規制が強まっていて、最大手のビットフライヤー でも反社会勢力の口座開設審査がザルだったという問題が浮上している。

対立する国家

今でも、税関のチェックをすり抜ける目的で、自家用飛行機によるマネーフライトなど、違法な資金の移動と規制とのいたちごっこが繰り広げられている。

 

つまり、「違法な資金」というのはいつの時代にも存在していて、それを表のお金に変換する「マネーロンダリング」という需要は常にある。

違法な資金の出所は、反社会勢力による違法薬物の販売や、銃器販売、脱税などありとあらゆるブラックな資金が含まれている。

テザーはブラックなのか?

そこで、仮想通貨が反社会勢力がマネーロンダリングに利用している恐れがある例を考えてみる。

代表的なものが、テザーというドル建ての価格固定型ステーブルコインの仮想通貨を使ったマネーロンダリングだ。

なぜテザーがこれほどまでに需要があるのか考えて見たことはあるだろうか?

もちろん、法定通貨であるドルや円を軸にした取引が出来ない仮想通貨の購入に使われていることや、仮想通貨市場が特に不安定な時には、テザー建てで資産を保有していることで下落のリスクから資産を守ることができるだろう。

しかし、基本的に取引の大部分を占めているビットコインやイーサリアム、リップルなどもドル建て円建てで取引できる

テザー建てで取引する目的は、脱税目的、もしくは、不法に入手したドルを仮想通貨に変えるために使われるケースがある。

テザーを支えているのはこのようなブラックな需要が少なからず存在するからであり、需要と供給によって成り立っている。

そして、テザー自身も、新規発行を繰り返していて、時価総額も膨れ上がっている。

時価総額が上がること自体は問題がないけど、新規発行の裏付けとなるドル資産は本当に存在するのかどうかという疑問は常に指摘されているし、怪しまれている。

先日も、新規発行がビットコインの価格を買い支えるという連想から、新規発行のニュースだけで買いが入りやすい状況を作り出すなど、市場操縦に近い問題も指摘されている。

繰り返すが、テザーはドルの価格に連動するステーブルコインだけどドルとして使えない。あくまで、仮想通貨の取引にしか使えない。

ステーブルコインを法定通貨のように、一般小売店や実店舗で利用できるという構想もあるが、現段階ではそのような使われ方はしていない。

それが、テザーの問題でもあり、資金の流入元がブラックなルートからの可能性が高く、テザー自身もブラックな内情を持っている怪しい存在である。

仮想通貨の信用とは

ここで、考えることは、テザーがドル建て資産と同等の量を保有しているという事実が、もし覆されたとしたらどうだろうか?もしくは、テザー自身が、ドル建て以上のテザーを政策的に発行するということもあり得るかもしれない。また、テザーだけでなく、USDサークル、DAIなどのステーブルコインとの連携によって、貸付合いをすれば、信用創造によって意図的に時価総額を膨れ上がらせることも可能だ。

ちなみに、資産に裏付けのない新規発行、貸付による信用創造は、法定通貨でも普通に行われている金融の常識だ。

 

今後、テザーなどのステーブルコインが、注目されることは大きくなってくると思う。

ステーブルコインというけれども、アンチ法定通貨にいちばん近い存在が、ビットコインではなく、テザーなどの価値を固定した仮想通貨になるのではないだろうか。

価格変動の激しい仮想通貨が日常的に使われるとは考えにくい。店舗の支払いだけでなく、給与の支払いについても、価値が変動する通貨で決済することはあまりにも不便だろう。

もちろん、円もドルも為替の影響で変動するが、仮想通貨ほどの激しい値動きではない。また、経済は一つの国を軸にして動いているので、仮想通貨でも基軸通貨が法定通貨にペッグするものでないと日常的に利用できない。

国が発行するステーブルコイン

テザーなどのステーブルコインに期待が大きい裏腹に、課題も多いのが実情だ。

理想としては、各国が発行する円やドルのステーブルコインがあれば便利なのだが。

ステーブルコインの弱点は、その信用の低さだ。お墨付きがない割りには、既存の法定通貨とペッグしているといいながら、決して法定通貨フレンドリーでない矛盾を抱えている。

そうなれば、解決策としては、国が発行するステーブルコインではないだろうか。

国が発行するステーブルコイン、世界銀行が発行するステーブルコインが法定通貨と入れ替わっていく時代もそう遠くないのかもしれない。

今のままのテザーはお国のお墨付きがないので、不正が起こった時の責任は誰も取れない。全て自己責任。

だから、テザーに変わるもっと信用できるステーブルコインが必要なのは言うまでもない。

 

しかし、それはそれで、自由なはずのサトシナカモトのビットコインではなくなるのが残念だが。サトシナカモトが理想として掲げた自由なお金であるビットコインだけど、多くの人たちが「お金」に求めているのは、国のお墨付きという安心感だったという結論に達することは実に皮肉である。