マイベアノミクス

ミレニアル世代のビットコイン資産運用ブログ

仮想通貨普及への最重要課題 第二のイーサリアムが誕生するプロトコル開発とは!?

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プロトコルの重要性

今の仮想通貨は、ビットコインやイーサリアムのコピーのような通貨がほとんどだと思う。

もちろん、新しい通貨は、ビットコインの弱点となる送金速度や匿名性を克服した、より進化した通貨になっていくのかもしれない。

また、イーサリアムより使い勝手の良いプラットフォームが生まれるかもしれない。

 

だが、最も重要なのは、iPhoneのアプリのようなイメージを例に挙げて説明すると、アプリを先に作ろうとしても上手くいかないということだ。

それを支えるプロトコルが完成して始めて、相互運用できる環境が整ってくる。そうしなければ普及して実用化できないのだ。

現段階は、アプリケーションに注目されがちだが、それらを支えるプロトコルが未整備だという点だ。

 

インターネットの歴史を振り返って見ても、通信プロトコルであるTCPIPが、異なるOS同士を相互通信できるようにオープン化してことが大きい。プロトコルとは、共通する規格のことで、その上に、FacebookAmazonのサービスが展開されている。

今までは、IT企業がスポンサーとなり、プロトコル開発を無償で行なっていた。プロトコル開発は、交通整理のようなもので、環境を整えることで、開発者、プラットフォームとの合理的な関係が構築されて行く。

マネタイズについては、後からついてくるといったものだ。

プロトコルがマネタイズ出来ることで加速する開発

しかし、現在では、イーサリアムのように、プロトコルにトークンを組み込むことで、でマネタイズできるようになっている。開発者が無償で(その後のマネタイズや開発者自身の名誉という報酬とは別に)プロトコルを開発に取り組んでいたときと比べて、この点が大きく異なる。

開発に取り組むインセンティブが生まれることで、開発スピードも加速して行くはずだ。

 

だが、手軽ということで、イーサリアムのプラットフォームを使ったサービスが増えすぎている。将来的には、独自プロトコル開発をする前提で、イーサリアムで開発を進めるプロジェクトも多数ある。将来は、イーサリアム以外のプラットフォームで、トークンが発行されることも十分あり得ると思うし、異るプロトコル同士が相互運用されるようになって行くだろう。

 

残念ながら、まだまだ過渡期という感じで、どのプラットフォームが主権を取るのか分からない。イーサリアムが主流となっている現在、ベストな選択肢がイーサリアムしかないという状況だ。(他にもあるけどイーサリアムが1番使いやすいので)

イーサリアム創業者のヴィタリックも、イーサリアム以外のプロトコルが複数のレイヤーに別れて分散されて機能して行くことを理想としている発言があった。

投機の資金が大量に集まっているプロジェクトでさえ、このように未完成な状態にある。

 

まだまだ、複雑な糸が絡み合ったバラバラのなんとも言えない状況だが、これが後々交通整理されて行くと開発が加速して行くものと思われる。

そして、ユーザーは、使いやすいと感じることが出来るアプリケーションがどんどん生まれて、実利用されて行くだろう。

第二のイーサリアムは登場する

何にしても、始まりは、オタクやギークのためのものという感じがする。一部の知識があるアーリーアダプターに広まり、それを改良して、一般人が使えるレベルまで、OSを進化させて行く。マイクロソフトのウィンドウズやEメールのようなキラーコンテンツがなければ普及までは至らない。

それは、すなわち、人間側の負荷を減らして、コンピューター側の負荷を上げることになってしまうが、今までの進化の過程を見ていると、いかに人間に寄り添って行くサービスが普及して行くのかが分かると思う。

そしてキラーアプリが生まれる

そして、歴史が繰り返されるのならば、バラバラの状態から、プロトコルの覇権争いで、勝利するものが、独占して行く流れになるだろう。合理化が図られるが、最終的には、限られたプロトコルのみが生き残る。

その規格争いは、国を超えて行われて行き、優位なポジジョンを獲得できた国は、今後数年間にわたり莫大な利益を得ることになる。

それが、今まで米国であり、マイクロソフト、Amazon、アップル、グーグル、Facebookなのだ。

成功するプロジェクトや、企業に共通するのは、ある時点で、国家との共同プロジェクトに変貌することだ。

これは、規制という枠組みが設けられることで、独占して営業を行えるという先行者が作る独占の方程式のようなものだ。法律を味方につけた企業が、単独ではなく、政府と共同でプロジェクトを成功に導いて行くことが出来る。政府がバックにつくことは、不毛な争いがなく合理的な選択肢なのかもしれない。

プロトコル開発は国家プロジェクトへ

おそらく、各国、これからは、国家の後ろ盾がある強力なプロトコル開発に着手して行くことと思われる。ここで、優位に立つことが、どれだけメリットがあることなのか理解し始めている。

ただ、やはり優位なポジションにいるのは米国に変わりない。今まで作ってきたプラットフォームは大いに活用できることだろう。

完全な非中央集権のシステムの弱点は、政府の後ろ盾がないことにある。これから仮想通貨が大人な世界へ成長して行くとすれば、半中央集権的な役割に変わってきた時ではないかと感じている。