マイベアノミクス

ミレニアル世代のビットコイン資産運用ブログ

ビットコインの長期成長トレンドは変わらなくとも社会に与える問題は大きくなっていく

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ビットコイン100万円回復

ビットコインの価格が100万円を回復したことで、相場の底打ちが確認されて来ました。徐々に悲観から楽観モードへと切り替わってきているように感じます。

冷静に考えてみると、昨年12月から今年1月上旬にかけての急激な価格の上げは異常だったように感じます。

今の100万円という価格も、急落した後での回復なので、お値打ち感が出て来てしまっているのも不思議な感じです。

 

ビットコインをどこで買おうか迷っていた人にとっては、絶好の買い時だったのかもしれません。

上がり続ける相場は存在しないように、下がったから買おうという人もいるので、相場は、急騰と急落を繰り返しながら成長していくのだなと感じます。

 

さて、ビットコインは、投機が先行していて、技術よりも、値動きに注目がされがちでまだまだ未成熟な市場です。

バブルと評されるように、プロジェクト発表だけで多額の資金が集まります。

インターネット明瞭期より、ネットバブルを経験して見て来た人たちは、このような様子を当時と重ね合わせて、ビットコインバブルとドットコムバブルは似ていると言います。

ドットコムバブルの時も、暴騰と暴落を繰り返しながらも、グーグルやフェイスブックのような企業を生み出しました。

そして、平均的には綺麗な上昇トレンドを整形しながら長期的には成長して行きました。

また、人材が足りていないこと、お金が集まりすぎること、インフラが整っていない状態でプロダクトを作ろうとしていることもそっくりだと言います。

 

まだまだ基礎づくりが大切な時期

プロダクトの中身が、きちんと理解して投資している人たちはほとんどいないことが危険な状態だと感じています。

ソースコードは公開されているものが多いので、バグだらけのプロジェクトであると技術者は見抜くことができますが、素人ではそこまで精査することができません。

実際に、市場の評価と、技術者の評価にはズレが生じている状態です。

 

また、基盤となる技術が未成熟な状態で、プロダクト開発することのリスクも指摘されています。あまりにも多額の資金が集まるため、起業家は市場リリースに向けて一気に開発を進めようとしますが、その前に、セキュリティーや、処理速度などを整えるレイヤー技術に目を向けるべきだと言われています。

また、優秀な技術者はビットコインのコア開発者として集まっているので、イーサリアムよりも、基盤技術が強固になりつつあるそうです。

結局は、人手不足の中、優秀な技術者がどのプロジェクトに魅力を感じて集まってくるかという視点も、そのプロジェクトが成功するかどうかを判断する大切な要素となってきそうです。

そう考えると、ビットコイン、イーサリアムの他のプロジェクトは、成功確率は低いかもしれません。

もちろん、すべてのプロジェクトが成功するわけではありませんし、小さなプロジェクトでも中には大きく成長するプロジェクトもあると思います。

ですが、今は、まさにバブルの真っ只中にいる状況を冷静に受け止めると、何が成功するプロジェクトで、何が失敗するプロジェクトなのか判断して見極めるのは正直難しいものがあると感じます。

投機を呼び込むビットコイン

また、ビットコインの技術がしっかりしたものであると社会に認知されて行くと、徐々に大口の資金が仮想通貨市場に集まり、指数関数的にとんでもない価格に上昇する可能性があると指摘されています。まだまだ、仮想通貨市場は限られた小さなマーケットですが、機関投資家が参入してくる余地は十分に考えられます。

今は、世界的には金余りの状況で、ドルや円の法定通貨が仮想通貨へ流れてくる可能性があります。

また、ゴールドマンサックスなどの投資銀行も、仮想通貨トレーダーの採用など、積極的に仮想通貨に関わろうとしているニュースが後を絶ちません。仮想通貨取引所の運営や、トレード業務など、それ自体が新い雇用や産業を生み出そうとしていることには、一種のブームだけでは終わらないと感じさせられます。

 

また、あまりにも、価格が高騰した場合は、法定通貨の枠組みを超えて、仮想通貨で日用品を購入するといった社会の到来も考えられます。

もしそうなれば、全く想像できない異様な経済が成立してしまうということになります。

ビットコインに投資していた人と、していなかった人では経済的な格差が広がってしまうかもしれません。

ビットコインが社会に与える問題

そのような社会が健全なのかどうなのかは分かりませんが、あまりにも、仮想通貨市場が拡大していく先には、良いことばかりでなく、問題も発生していくでしょう。

取引所のハッキングで特定の仮想通貨が盗まれる事件が再度発生するといったことは、これからも、繰り返されて行くでしょうし、金額によってはドルや円などの法定通貨の経済に直接影響を与える存在になってしまうかもしれません。

また、加熱しすぎた投機性によって、借金をして仮想通貨に投資する人たちが増えているようです。一時的に投資の結果が良くても、人生を棒にふるほどの借金額まで、膨らむというトラブルも急増していくでしょう。そして、自殺者が出るなどの不幸が社会問題化する負の側面もあることを忘れてはいけません。

 

そのような問題を起こさないためにも、的確な規制が必要になってくると思います。ただし、仮想通貨は新しい産業を生み出すチャンスにもなるので行き過ぎた規制は避けなければいけません。

仮想通貨は自由で規制がなかったからこそ、今まで成長して来たとは思いますが、これから本格的にブロックチェーン技術をはじめとした新しい仕組みが社会に浸透して行くためには、国や、企業で実験的に試行錯誤しながら、次の成長を見守って行く必要があると思います。

そのための、技術的なインフラ整備や、法整備、投資家保護の規制など、下地をしっかりとしていくことが今一度大切になってくる時期なのだと感じています。