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「価値」とは一体何!?ビットコイン ゴールド 通貨の歴史から考える

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ビットコインの価値

ビットコインは発行枚数が2100万枚と決まっている。

発行上限が設定されていることで、価値の希薄化が起こらない設計になっている。

そしてブロックチェーンによって堅牢性が証明されていることが、価値保存としての担保になっている。

 

金やダイヤモンドも希少であれあるからこそ、価値が高い。そして埋蔵量も限られていて、現在地球上に存在する大部分は採掘されている。

現在はこれ以上、採掘しようとすると、そのものの価値よりも採掘コストの方が上がってしまう状態だ。

法定通貨の価値

しかし、お金の代表的な存在である法定通貨については、価値の裏付けが国家の信用というものに依存している。

そして、国家が国債を発行をする代わりとして、貨幣を新規発行することが認められている。

 

今でこそ、国家は、国債の引き受けてが存在することで、新規通貨の発行ということが可能となった。

それは、普遍的な価値に依存しなくとも、国家自身の信用が増大したから可能になったことだ。

 

ここで、貨幣の歴史を振り返ってみると、国家が発行する通貨は、以前は、金本位制により成り立っていていた。発行量の価値と同じ価値の金を保有していることで、通貨の価値を担保していた。

国の信用よりも、実質的な価値の裏付けが必要で、その尺度は、保有するゴールドが潜在的な価値の裏付けとなっていた。

これは、国が破綻した時に、その国の法定通貨で資産を保有していた者は資産を失ってしまうことを回避するためだ。

また、通貨の信用を担保することで、皆が安心して通貨を利用することができる。

価値の歴史

価値の尺度を図る指標は、ゴールドが古来から最も長く信用されてきたものだ。人々は、ゴールドを価値の尺度として普遍的に利用してきた。

実際に、金貨を通貨として利用されてきた歴史は古い。

 

それが、金の含有量をごまかした金貨や、ニセモノが蔓延る問題、盗難などによる保管の問題、持ち歩く手間や数々の問題を抱えながらも、人々にとって便利なツールとして流通し始めた。

 

そして、その問題を解決する手段が、貨幣から紙幣へのシフトだった。これは、人々が、金を両替商に預ける際に、所有量を証明する証書を発行してもらう。それが、そのまま通貨として流通しはじめたという流れだ。紙幣は貨幣とくらべて持ち運びも便利で、いちいち両替商で保管している金を引き出す手間がなく簡単に取引できる。

しかし、両替商が不正に証明書を新規発行するという詐欺も行われることになる。

 

「悪貨は良貨を駆逐する(Bad money drives out good.)」という経済学の法則にも言い表されているように、人間の行動は、不正を繰り返し機能不全となる過去を持っているのだ。

不正が行われないことを前提に、信用によって成り立っているシステムは、便利な反面、信用が裏切られる時がある。

価値が流通する社会

そんな中で、私たちが経済活動を通して得られる価値は、資本主義経済で貨幣を軸に価値の尺度が用いられている。しかし、その価値の保存を担う存在は、時代によって変化しているのがわかるだろう。そして、それぞれの価値には特徴がある。

 

一見、金やダイヤモンドは、価値としてみた時に普遍的であるという特徴があるが、そのものの価値は基本的には希少性と、人々が欲しいと思う需給によって成り立っている。

また、法定通貨は、新規発行が行われているが、国債という債権を発行できる引き受け手が存在することで、成り立っている。国の信用が担保になっている形だ。

これには、賛否両論があるが、新規発行による、実際の流通量が増えることで、そのものの価値が希薄化するという理論が成り立つように感じるが、実際にはそうなっていない。

特徴としては、経済政策に資本を割り当てることで、実質経済をインフレへ誘導させることも可能だからだ。

法定通貨は、流通量が増えるという価値を決めるマイナスの要因がありながらも、発行した通貨で経済をコントロールする試しみが可能だからだ。

金やダイヤモンドは、価値を保つために、埋蔵量をカルテルによってコントロールして統制することはできても、価値を高める経済政策はできない。

これが、両者にとっての、良い面悪い面である。

補完し合う価値

ビットコインをはじめとする仮想通貨でも、金の仕組みに似たビットコインのPoWという合意形成アルゴリズムと法定通貨に似たPoSという合意形成アルゴリズムで意見が別れることがある。

しかし、どちらが良いということではなく、どちらも良い面悪い面があり、その一方だけでは、経済が回らないということだ。

 

歴史を踏まえて考えると、極端な議論でどちらが正しいか証明することに力を注ぐのではなく、両者が足りないところを補完しあって経済を回していくというのが私の考えだ。

ゴールドの役割と法定通貨の役割は正に、両者の良い面悪い面を補完し合った関係だと思う。

そのことから、私は、仮想通貨の世界でも、様々な性格のものが必要になってくると思うし、ビットコインとビットコインキャッシュ、イーサリアム、匿名通貨や、機能特化型通貨など、結果的にどちらも必要な存在になると思う。

もちろん、規制や自然淘汰も起こり得る世界だが、今までの資本主義経済とも折り合いをつけて共存していきながら、その中にも、様々な経済圏が存在して、ユーザーが選べる世界観を想像している。そしてコミュニティーが作られていくことが、通貨としての信用という基本的な価値の尺度を測る原則に沿っているのではないかと思う。

そして様々な問題を抱えながらも、試行錯誤しながら解決していき、社会は良い方向へと進んでいっているのではないかと感じている。