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マクドナルド成功の裏側とは「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ(字幕版)

世界的ハンバーガーチェーンを創業したレイ・クロックの物語。

その成功への道のりが常人を逸するエピソード満載である。巨大企業を創り上げるような人間とはどんなものなのか少し垣間見れた気がする。

 

彼は、シェイクのミキサーを売る冴えないセールスマンだったが、営業先で、マック兄弟が経営する「マクドナルド」というファーストフード店に出会う。そこで見た効率的な業務システムに感動して、共同経営者として名乗りを上げて経営に参画して行くのである。

 

この時点で、レイも、マクドナルド兄弟も既に商売の酸いも甘いも経験した中年のおじさんなんだが、まだまだこじんまりとしていて、巨大企業を創り上げるとは思えないスタートなのも面白い。

 

そしてもう、ここからレイのゴリ押し感というか、思い立ったら一直線という性格が始まっているのだが、彼の性格がめちゃめちゃ強引なのである。

妻に反対されても、マクドナルド兄弟と衝突しても、借金してゴリゴリ積極的にチャーン展開して行く。正に自分の信じた道を歩んで行くタイプだ。

 

そして、彼はチェーン展開するための店舗オーナーを募りフランチャイズ契約を取り付けて行くのだが、夢を語り加盟店を増やして行く様子は、彼のように信じる力が最大の説得力になって行くのだなと感じる場面がある。

 

そして、彼の行動力と運もまた成功の要因になっている。

チェーン展開は成功しているように見えたレイだが、オーナーとのフランチャイズフィーが低利に設定されていたことでマクドナルドは経営に苦しんでいた。

たまたま融資を受けに行った銀行先で出会った不動産業者に、マクドナルドが土地を所有してオーナーに貸し付ける仕組みを提案される。フィーだけでなく、不動産賃借料からも収益を得るビジネスモデルだ。(後にレイの跡を継ぎCEOになる)

これが、マクドナルドの成長の基礎となっていて、現在もマクドナルドは、有数の一等地を抑える不動産業者となっている。

 

そして、物語の佳境は、マック兄弟との確執というドロドロとした人間関係に迫って行く。

レイの功績はマクドナルドのチェーン展開を成功させたことだが、マクドナルドの効率的な業務システムの基礎は、レイの考えたものでは無く、マック兄弟が発明したものなのだ。

そして、チェーン展開も堅実経営をモットーにするマック兄弟から反対されながらも強引に押し切ってきたことで、彼らの間には大きな溝が生まれていた。

 

そこで、レイはマクドナルドの商標権をマック兄弟から買収することを提案する。

シェイクミキサーを売る冴えないセールスマンだったレイに、大量の注文をしてくれたはマック兄弟であり、システムを考えたのもマック兄弟である。

レイは成功のきっかけをくれたはずの彼らの全てを奪って行く非情な人間に感じてしまう。(ただし、レイはマック兄弟に白紙の小切手を渡している。)

 

この物語から、成功者とは異常な執着心と、自分を信じる力、他人をいかに巻き込んで行く能力があるかという能力が必要なのだと感じた。

そして、目的のためなら手段を選ばない圧倒的な自己肯定能力も必要だ。普通の人間なら躊躇するようなことも一瞬の迷いもなく実行してしまう。

これは、スティーブジョブズや、その他の成功者と呼ばれる人間にも共通して備わっている能力なのではないかと感る。