ブロックチェーンの仕組みは江戸時代からあった!?簡単1分解説
ビットコインはみんなで支える仕組み
ビットコインの決済システムを支えるブロックチェーンの仕組みについて分かりやすく解説してみたいと思います。
まず、現在の銀行の決済システムは、顧客の取引履歴を企業が管理することで成り立っています。
そして社内システムのサーバーに保存された複数のバックアップデータ、停電時に備えた複数の電源、ハッキングに備えたセキュリティー対策により保守されています。
これを中央型管理システムと呼びます。ユーザーが企業を信用して成り立っている仕組みです。
一方、ブロックチェーンを使った取引履歴の管理は、暗号化されたデータをネットワーク参加者らによって管理していく仕組みで保守されています。
ネットワーク参加者にはインセンティブとしてユーザーの送金手数料が報酬として割り当てられます。
これを分散型管理システムと呼びます。皆で管理して成り立っている仕組みです。
ブロックチェーンは改ざん不可能
このようにブロックチェーン最大の特徴は、暗号化された公開台帳を複数で分散管理することでデータの整合性を取っていることです。
そのためハッキングや内部からの改ざんが事実上不可能にしています。
この堅牢性についてはビットコインが発明されてから未だにダウンしたことがないことからも証明されています。
江戸時代のシステムも台帳管理
実はこの仕組みに似たシステムは江戸時からも行われていました。銀行が存在していない時代では貨幣というものが今のように流通していなかったと言われています。ではどうして決済を行っていたのでしょうか?
それは、ツケ払いをして月末などにまとめて支払う形式を取っていたそうです。
商店はそれぞれ取引履歴を紙の台帳に記録して管理していました。そうやって貨幣がなくても成り立つ仕組みを作っていたのです。
そして担保となる与信管理については町の人たちの人間関係を元にした信頼で成り立っていました。
とてもアナログですが取引履歴を台帳管理することで、実際に通貨そのものを使わなくても決済できる仕組みは昔から存在していました。
ブロックチェーンは「信頼」を必要としない
これまでの台帳管理システムは、企業を信頼することや、人間関係を信頼する前提で成り立っていました。いずれも最終的には信頼に依存しなくてはいけない仕組みです。
しかし、ビットコインは、ナカモトサトシという匿名の人物が論文により「信頼関係を必要としない電子取引システム」を提案したことから始まっています。
この技術は実は全く新しいものではなく、P2P(ピアツーピア)というネットワークに接続されたコンピューター同士が直接通信する技術と、公開鍵暗号というアドレス(口座番号のようなもの)を暗号化して生成することができる技術とを組み合わさせて発明されました。
ビットコインの仕組み
つまり、「ビットコイン」は、コインという名称がついていますが、実際の通貨のように実物があるのではなく、ブロックチェーンと呼ばれる分散型台帳に記録された取引記録のデータです。発行から現在まで、いつどのアドレスがどのアドレスへいくら送ったかを記した全取引履歴台帳の存在が価値の裏付けとなっているのです。
まとめ
- ビットコインを管理しているのは国や企業ではなくネットワーク参加者
- ブロッックチェーン(分散型台帳)は改ざんが不可能
- 信頼を必要としない電子取引システムが革命
- ビットコインの正体は全取引を記録した台帳データ